こんにちは、三洋金属広報部です!
このブログをご覧くださっているみなさまは、三洋金属が自動車用バッテリーのリサイクル業をおこなっていることはすでにご存じかと思います。
しかし、リサイクルに至るまでの工程にどのような事業者が関わってどのようなプロセスで再利用されているのかまでは、一般的にあまり浸透していないため、あまりご存じない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、リサイクル業界と、業界で働く方々の姿をもっと知っていただくために、三洋金属の社外協力者の方にインタビューをおこないました!
今回お話を伺ったのは、岡山県でバッテリー回収業を営む清水賢さんです。
日頃はなかなかお話を伺う機会が少ない、リサイクル業界に携わる方の貴重なインタビューとなっています。ぜひ最後までご覧ください!
自動車用バッテリーを回収し続けて20年の大ベテラン!
–まずは清水さんのお仕事について教えてください!
岡山県内にある車のディーラーや町工場などから、廃棄になった車両バッテリーを回収する仕事をしています。担当しているエリアは、岡山市、倉敷市、玉野市、小豆島です。
各所でバッテリーを回収したあとは、三洋金属に持ち込んでリサイクルしてもらう、というのが業務の流れです。
–大体どのくらいの量のバッテリーを回収しているのでしょうか?
どれくらいというのは難しいのですが、目安としては、積載容量3tのトラックでほぼ毎日回収して回っています。
–3tをほぼ毎日ですか…想像よりも量が多くて驚きました。清水さんは、三洋金属とは旧くからのお付き合いがあると伺っています。
私がこの仕事を始めたのが2005年からで、三洋金属さんとのお取り引きもそこからスタートしているので、もう20年のお付き合いですね。
–それ以前は、別のお仕事をされていたのでしょうか?
以前は営業職で、医療・産業・家庭用の高圧ガスの充填・販売をやっていました。ですが、1995年に阪神・淡路大震災が起こり、それをきっかけに独立して今の事業を始めました。そのあとに、知人から三洋金属を紹介してもらい、以来ずっとお付き合いが続いているという経緯です。
–自動車用バッテリー以外にも、何か回収をされているんですか?
いえ、バッテリー回収のみです。回収したバッテリーの持ち込み先も、今は三洋金属だけですね。
–いつもありがとうございます! 素人質問で恐縮なのですが、バッテリーが3tもあると、とても重いですよね…? どうやってトラックに積み込んでいるのでしょうか。
一気に3tを積み込むわけではないので(笑)
基本は私が手で積んで、重いものは相手様の従業員の方がフォークリフトで積んでくださいます。
–回収作業の際に、何か気をつけていらっしゃることはありますか?
バッテリーからの液漏れが発生するおそれがあるので、丁寧に扱うように日々気をつけています。あとは落下ですね。万が一交通事故が起こっても、道路にバッテリーが落下してしまわないよう、シートで防護するなどの対策をしています。おかげさまで、今日までトラブルはまったくなくやれています。
–清水さんの安全意識の賜物ですね!
リサイクル業界の今昔「ペーパーレス化が進んで嬉しい」
–長年回収業を続けていらっしゃると、今と昔で変わったなと感じる部分もあるのではないでしょうか。
働き方改革の影響もあって、相手様のお休みの日を気にする場面が増えたなとは感じます。車のディーラーさんも、昔は水曜休みだけだったのが今は火曜と水曜がお休み、とか。
お休みの日は当然回収には伺えませんし、加えて各社でお休みの日も違いますので、営業日に合わせて同じエリアに何度も足を運ばなくてはいけなくなったのは、昔と違う点ですね。
–働くみなさまのお休みが増えるのはいいことではあるものの、回収業としては少し不便かもしれませんね(笑)
ピンポイントでは不便なのですが、もともとお相手の繁忙期には出入りを控えるなどの気は使っていたので、そう考えるとあまり変わっていないかもしれませんね。
今も昔も車屋さんは土日祝日に販売キャンペーンをされることが多くて、そういうタイミングでは伺うのを控えていますので。
–そのほかには、何か変わったなと感じるところはありますか?
ここ5年ほどで、ペーパーレス化が進んだところですね。
今までは支払いや領収書やマニフェストなどが、すべて紙でおこなわれていました。それが近年、三洋金属がペーパーレス化を進めてくれたおかげで、紙のやり取りが省略できるようになりました。
–三洋金属の脱ペーパーレス計画が、清水さんのお仕事にも影響していたのですね!
おかげで業務がとても楽になりました。データでやり取りができるようになったおかげで、私も税務申告の際に売上の帳簿を手で作成しなくてよくなり、非常に助かっています。
–清水さんのお力になれて嬉しいです。ですがペーパーレスの影響は、清水さんがお取り引きをされている町工場やディーラーさんにも及びますよね? そのあたりは大丈夫でしたか?
最初は私も「本当にできるのかな」「お客さんは納得してくれるかな」と少し不安でした。でもいざペーパーレスをお伝えすると、そちらのほうがありがたいと、みなさん喜んでくださって驚きました。
–やはり業界の慣習的に紙を使っていても、本音ではペーパーレスにしたいという方も多いんですね。
そうかもしれません。ペーパーレスになって自分の手間が減ったのも嬉しいですが、何よりお客様が喜んでくださったのが一番嬉しかったですね。
「リサイクルはやりがいのある仕事」–環境保全の概念が希薄だった時代からの変化
–バッテリー回収業を始める以前は別のお仕事をされていたとのことですが、今のお仕事を始めてから、リサイクルに関する意識などに変化はありましたか?
今の仕事を始めるまでは、正直リサイクルについては何も知りませんでした。ですが、バッテリー回収業に就き三洋金属とお付き合いを始めてからは、いろいろな知識が更新されていきました。
というのも、私たちの若い頃は、バッテリーが再利用できるなんてことがまずなかったんです。なので、今はバッテリーも全部再利用できるんだと知って驚きました。
私たちが若い頃は、リサイクルも環境保全も何もなく、とにかく働け働けの時代でした。なので私たちの世代には、「環境を守る」や「持続可能」は、「聞き慣れない新しい言葉」だったんです。
ですが、三洋金属とお付き合いを始めてから、そういった知らなかった言葉やリサイクルの仕組みについて、ひとつずつ知っていきました。そして、知れば知るほど「賛同できる」「これはやりがいのある仕事だ」と感じるようになりました。
なので今も、自分の仕事が環境保護や持続可能な社会に貢献できているんだな、という意識があります。
–その点は、三洋金属も同じ気持ちなのでとても嬉しいです。お話は少し変わるのですが、清水さんから見て、三洋金属という会社はどのような印象がありますか?
従業員の方がとても優しいです。三洋金属には週に2、3回は必ず訪れて、マニフェストに誤りがないかなどを従業員の方と確認しています。そのときに世間話や雑談も交わすのですが、みなさん必ず優しさを持って接してくれます。
三洋金属で働かれている方は、私の息子ぐらいの年代の方が多いんですけども、本当に、同じ町内の若い者と話しているような感覚ですね。
仕事がやりやすいだけでなく、人として親しみやすいんです。以前会社勤めをしていたときもいろんな会社に行かせてもらいましたけれども、やっぱり会社ごとに雰囲気や、独特のムードがいろいろありますよね。
三洋金属という会社は、人間としての優しさで受け入れてくれるような雰囲気があるんです。上に立つ人が優しくなければ、下の人もなかなか、そうはならないんじゃないかなと思います。
–ありがたいお言葉です…! この先も、末長くお付き合いをよろしくお願いします!
私自身はもう歳ですので、あと何年やれるかはわからないのですが(笑)引き継ぎの者の準備も進めていますので、私が引退したあとも、どうぞよろしくお願いします。
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いかがでしたか?
バッテリー回収業という、日頃なかなかお話を伺う機会のないお仕事について教えていただける、とても貴重な時間でした。
清水さん、お忙しい中ありがとうございました!
三洋金属ではこれからも、よりよい世界を作るために、そして地球環境を保護し持続型社会を作るために、多くの事業者や組織の方々と連携してリサイクル活動に努めて参ります。
リサイクル業界の方へのインタビューは、これからも機会を見つけて続けていきたいと考えています。
今後もぜひ三洋金属の活動にご注目ください!