こんにちは、三洋金属広報部です!
三洋金属では日々IT化やツールの導入に力を入れ、業務の効率化を進めています。
その中から今回は、先日三洋金属内で行われた「紙の書類のPDF化」についてお話したいと思います。
紙の資料を減らすペーパーレスが推進される今、三洋金属で行われたPDF化計画はどんなものだったか?
ペーパーレスに頭を悩ませる世の中小企業の皆様に、少しでも参考になれば幸いです!
紙で出力されていた伝票
三洋金属では、使用済み鉛蓄電池(以下、廃バッテリー)を業者さんから買い取っています。
持ち込まれた廃バッテリーの重さによって買取金額が変わる仕組みで、計量は廃バッテリーを積んだトラックごと行い、総重量から空のトラックの重さを引いて廃バッテリーの重量を算出する…という方法をとっています。
納品された廃バッテリーの量や単価、合計金額などの結果を記した伝票をお客様にお渡ししているのですが、これまで三洋金属ではこの伝票を長年紙で出力していました。
なぜなら廃バッテリーの計量と情報処理には専用の特殊なツールを使っていて、そのツールでは情報を紙でしか吐き出すことができないからです。
ですが世の中はペーパーレスが叫ばれる時代、そして何より、紙は貴重な地球の資源。
IT化を推進する三洋金属がこれを見過ごすわけにはいきません。
「なんとかして紙伝票を廃止して、PDF化しよう!」
こうして三洋金属の、伝票PDF化計画が始まりました!
自分たちで最適なツールを作成しよう!
まず思いついたのは、現行の計量ツールのクラウド化です。
いま使っているツールをクラウドでも利用できるようになれば、計量情報をデータとして持つことができ、伝票もPDFで出力できると考えました。
ですがこの計画は、早々に頓挫してしまいます。
というのも、ツールの開発会社に問い合わせてみたところ、今あるツールをクラウド化するだけでも当初想定していた予算をはるかにオーバーすることがわかったのです…!
現行ツールのクラウド化は最終手段として、他にも何か手段はないだろうかと模索していたときです。
ある社員が「いっそ自分たちで作ってしまってはどうだろう」と提案しました。
曰く、他の外部サービスを探すのではなく、自社に合ったツールを作ってしまったほうが早いのではということでした。
確かに、私たちリサイクル業者が使う特殊なツールやシステムは、世の中に数があまり多くありません。
その中から予算や使い勝手などと相談しながら妥協して決めるよりも、自分たちの業務に合ったちょうどいいツールを作ったほうがいいのでは…というのは非常に納得ができます。
ですが私たちはプログラマーやエンジニアではないので、自力でツールを開発するのは難しいですし、外注をかけてシステムを構築するとなれば、それこそ現行ツールのクラウド化以上にお値段がかかってしまうかもしれません。
そこで、ITに強い社員を集め再度会議を開き…その結果「GASでなら作れるかもしれない」という結論に達しました!
GASとは「Google Apps Script」の略で、Googleのアプリを使って業務を効率化を行ったり、Webアプリケーションを作ったりできるスクリプト言語のこと。
無料で使える上に、開発や実行に必要な環境はGoogleが用意してくれているので、Googleアカウントとブラウザさえあれば誰でもアプリケーションが作れるというものです。
また、スクリプトとして組むので「誰が使っても間違うことがなく、同じ結果が出力される」という利点もあります。
参考:https://products.sint.co.jp/topsic/blog/gas#toc-1
しかし、いくら簡単なスクリプト言語であっても、エンジニアでもない者が一朝一夕で開発はできません。
ですがそこは、さすがはIT推進の三洋金属。
イチから勉強してやってやりましょうと、社員たちが名乗りを上げてくれたのです!
伝票のPDF化に成功!自社製ツールの完成
そして2021年4月、当社には新しい計量ツールが導入されました。
もちろん我が社員がGASでプログラムして作った、自社製のツールです!
これまでは紙で出力し保存しなければ残せなかった情報も、データとしてクラウド保存ができます。
それによって紙の伝票は不要となり、伝票が必要なお客様にはメールでPDFをお送りすることができるようになりました。
お客様からも「わざわざ紙の伝票を処理したり保存したりする必要がなくなってとても便利だ」とありがたいお声をいただいております。
現行ツールとできるだけ使い勝手が変わらないように設計したので、現場からの評判も良く嬉しい限りです。
何より「しばらくはペーパーレス化は難しいかもしれないな…」と諦めかけていたところへ「ならイチから勉強するので作りましょう!」と言ってくれた仲間たちには頭が上がりません…!
ですが今回PDF化できたのは、計量伝票出力のツールだけです。
社内には他にもまだ、システムの都合上どうしても紙でしか発行できないものが存在します。
完全ペーパーレス化を達成するために、今後も三洋金属は知恵を絞って施策を尽くしていきます。
今後もぜひ三洋金属の活動にご注目ください!