CO2の排出量、把握していますか?三洋金属の「CO2排出量算定」結果を公開!

こんにちは、三洋金属広報部です。
前回に引き続き、中小企業診断士 松田さんご協力のもと実施された、社内分析についてお届けします!

今回は松田さんに、三洋金属の「CO2排出量」を算定していただきました。
実際の算定内容も公開していますので、ぜひご覧ください!

前回の「なぜなぜ分析ワークショップ」についてはこちら

カーボンニュートラルの第一歩として

「CO2排出量算定」は、企業やメーカーが事業活動をおこなう過程で、どの程度のCO2(二酸化炭素)を排出しているかを算出するものです。

多くの方がご存じのとおり、温室効果ガスの一種であるCO2の大気中濃度が高まると、地球温暖化が進むとされています。
そのため、CO2削減の取り組みの一環として、まずは自社が排出しているCO2の量を知ろうというのが、CO2排出量算定の目的となっています。

CO2削減は現在、SDGsの推進も相まって、世界的に取り組まれている課題です。なかでもリサイクル業界はCO2削減に関連する取り組みが特に活発で、多くの企業がCO2削減のためのさまざまな活動に取り組んでいます。

また、日本国内では、菅元総理が2050年までに「カーボンニュートラル」を目指すと宣言したことで、CO2削減取り組みへの注目がさらに集まりました。
カーボンニュートラルとは、 温室効果ガスの排出をゼロにするための考え方です。排出量を減らすだけでなく、排出した分を吸収あるいは除去することで、差し引きゼロを目指すものとなっています。

このように国内外でCO2削減への気運が高まるなか、三洋金属としても、いちリサイクル事業者としてこの課題に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
その第一歩として、まずは自社の排出しているCO2量を知るべく、CO2排出量を算定することに決めました。

電気・燃料の利用量からCO2排出量を算定

実は三洋金属では過去にも一度、CO2排出量算定をおこなったことがあります。しかし、算定に関する専門知識があるわけではないので、正確に算定できているのか自信が持てず、あくまで参考目安に留まっていました。
そこで、きちんとした知識と計算法をご存じの松田さんに、あらためてCO2排出量算定を依頼したという経緯があります。

今回依頼したのは、2023年度分のCO2排出量の算定です。
算定には、主に請求書・領収書を用います。本社を含めた各工場拠点の電気や、業務に使っているトラックやフォークリフトの燃料などの利用料金(=利用量)から、おおよそのCO2排出量を割り出すという手法です。
簡単にいえば「電気や燃料をこれくらい使っているから、CO2はこのくらい出ているよね」という考え方です。

松田さん作成の資料より

CO2排出量を算定する際、本来は事業者自らが排出するCO2量(スコープ1、スコープ2)だけでなく、原材料調達・輸送・販売された製品の使用・廃棄など、事業活動に関連するすべての工程でのCO2排出量(スコープ3)までを算定することが推奨されます。

しかし、三洋金属では各工程で外部の取引先や企業と提携のうえで業務を実施している関係上、全工程のCO2排出量を算出するのは非常に時間がかかるとのことでした。
そのため今回は、まずは自社で排出されているCO2量にあたるスコープ1、スコープ2に絞って算定することになりました。

CO2排出量算定の結果

松田さんに各種領収書をお渡しして、二週間ほどで結果が届きました!
三洋金属の2023年度のCO2排出量は、このようになりました。

年度中のCO2排出量の集計が、181.51トン、エネルギーコストに換算すると1千31万7,325円とのことです。

一般的に、先進国における家庭でのCO2排出量は、1人あたり年間約8トン程度とされています(家庭で使用するエネルギーや移動手段によって大きく変動します)。
三洋金属の従業員数は20人であることから、1人あたり年間約9トンとなるため、年間合計181.51トンという結果は、突出して大きな数字ではないと言えるとでしょう。
事業者が排出する数値としても大きな突出はなく、極端なCO2量を排出しているわけではないという結果になりました。よかった…!

フォークリフトやトラックなどの車両は、各拠点の行き来が激しいことに加え、拠点ごとかつ車両ごとの燃料の数字を分けることが困難であったため、「全社=車両」という扱いでグラフ化されています。

そのため、「全社」は主に車両に使われた燃料がメインで、豊浜・浜野などの各拠点は電気がメインとなりました。

三洋金属では、夏よりも冬のほうがリサイクル品の入出荷が増える傾向にあります。それに伴い車両の出庫も増えるため、CO2排出量も冬季に増えています。松田さんいわく、これもリサイクルの業態ではあるあるなのだとか。

事業者としても「なんとなく冬季が多そうだな」という感覚はあったため、想定どおりのグラフ傾斜となっている点は、非常に納得感がありました。

地球の環境と未来を守り続けるために

今回のCO2排出量算定で、自社で排出しているCO2量を具体的な数字で知ることができ、非常に勉強になりました。
三洋金属では、今後も定期的にCO2排出量を算定し、CO2削減について従業員全員で考える機会を設けていきます。

リサイクル業界に身を置く三洋金属としては、無理のない範囲でできる施策は、すでにどれも実施済みであるというのが正直なところです。
そのため、具体的な改善案を練ることはもちろん重要ですが、この機会にまずは各従業員が今以上にCO2削減への意識を高め、日常的な行動を振り返るところから再スタートするのも大切だと考えています。

私たちが事業活動や経済活動、さらには社会生活を送るうえで、CO2の排出は避けては通れない道ではあります。
しかし、過剰なCO2排出を控え、改善していくことが、地球の環境と未来につながります。

限りある資源を大切にし、遠い未来まで美しい地球環境を維持していくために、これからも三洋金属は「自分たちに何ができるのか」を考え続ける企業でありたいと思います。

今後もぜひ三洋金属の活動にご注目ください!